M&A・破綻・その他

自社の弱みを強みに変えれくれる企業を選べなかった理由 関西スーパーマーケット




10月29日の臨時株主総会で、関西スーパーマーケット㈱が選択したのは、第3位株主のオーケー㈱ではなく、阪急百貨店の親会社であるエイチ・ツー・オーリテイリング㈱でした。特別決議の賛成率は66.68%と、ぎりぎりでの可決です。定量的検証してみました。

経営を俯瞰する 関西スーパーマーケット、エイチ・ツー・オーリテイリング、オーケー

3社の直近5年間を分析してみました。

紙面の都合上、全てのデータを載せるとはできないので、各親指標の順位を3社比較しました。オーケー㈱は、一番経営状況が良く、次に関西スーパーマーケット㈱、エイチ・ツー・オーリテイリング㈱でした。

 

企業が、他社の傘下に入る目的は、経営指導や、規模の利益を受けながら、成長を目指す為ではないでしょうか。

関西スーパーマーケット㈱は、生産効率以外、自社より数字の悪いエイチ・ツー・オーリテイリング㈱を選んでしまいました。生産効率が高いのは、同社が阪急百貨店を持ち、食品スーパーより商品単価や客単価が高い業態を持っているからと思われます。

儲かり度をチェック 関西スーパーマーケット、エイチ・ツー・オーリテイリング、オーケー

営業効率の各下位指標を見てみましょう。

経営課題を抽出 関西スーパーマーケット、エイチ・ツー・オーリテイリング、オーケー

エイチ・ツー・オーリテイリング㈱は、売上高、売上高総利益率は断トツ勝っていますが、売上高販売費及び一般管理費比率が悪く、悪化トレンドの為、営業効率が悪いのです。関西スーパーマーケット㈱は、オーケー㈱と比べて売上高総利益率は良いですが、販売費及び一般管理費比率が悪く営業効率は負けます。売上高販管比率は、関西スーパーマーケット㈱23.4%、オーケー㈱17.3%です。関西スーパーマーケット㈱の課題は、販売費及び一般管理費比率にあります。

まとめ 

関西スーパーマーケット㈱が、自社を分析できていれば、販売費及び一般管理費比率の効率的運用の得意なオーケー㈱の傘下に入った可能性があります。自社を分析できないということは、他社も分析できません。ですから、どの会社の傘下に入るべきか分析できなかったのではないでしょうか。

編集後記 公然の秘密ですが、大阪の人は東京に変に対抗心を持っています。そんなところが作用してしまったのではないかと思います。メラメラ 個人的感想です。(-_-)      文責JY

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