資金繰り

流動性がトヨタ自動車とそっくり 井村屋グループ

あずきバーや肉まんでお馴染みの井村屋グループ株式会社。子供のころから、大人になってもお世話になっている方も多いのではないでしょうか。

経営を俯瞰する 井村屋グループ

2012~2021年3月期までの10年間の連結財務諸表を分析しました。

企業力総合評価は、青信号の下の方、ぎりぎり青の低空飛行です。理由は営業効率が低調であることと、流動性が赤信号領域にあるためです。

資産効率は青信号領域、安全性が青信号領域で、無駄が嫌いな会社かもしれません。上場企業らしく生産効率はジワリとした改善が起こっています。

営業効率・儲かるかを見てみる 井村屋グループ

上記グラフは、営業効率の各下位指標です。2015~2017年までの売上高総利益率の改善、増収、売上高販管比率の改善の3拍子揃っています。それにつれて、企業力総合評価が改善トレンドを引き起こしています。2019年増収がストップ、売上高総利益率が悪化、この年は直営店開店などB to Cビジネスに着手しています。コロナ禍がこのビジネスを直撃しています。

10年間1度も赤字を出していないところが立派です。

流動性の悪さ 井村屋グループ

流動性は常に赤信号領域なのはなぜでしょうか。

①トヨタをリスペクトしている ②シンジケートローンでカバー ③大株主は三重県の地銀で困ったら絶対貸してくれる、などが考えられます。

①流動性は貸借対照表の流動資産と流動負債の関係です。流動負債は調達側ですので多くの場合支払金利が発生する為、利益に拘れば、流動資産は最小限を志向し、流動性は悪くなります。カンバン方式で棚卸資産を最少、売掛金はサイトを厳しくして最少、現金預金も必要最低限という選択をするトヨタ自動車㈱にそっくりです。

②シンジケーション方式のコミットメントライン契約をしています。総額30億円、投資の多かった

2018年2019年のみ全額利用していますが、すぐに稼いで返済し、減額しています。

③大株主に三重県の地銀、㈱第百銀行や、㈱第三銀行がなっています。1947年創業当時から長いお付き合いがあるのでしょう。三重県の上場企業は18社、きっと絶対貸してくれるのでしょう。

流動性は戦略的に赤信号領域にしている可能性が高いと評価されますが、この努力がプラスに作用しているかというとそうではありません。営業効率の改善に作用していることは確認できません。売上高営業利益率と売上高経常利益率の差異が殆どないのがその根拠です。

まとめ

リーマンショックの時はトヨタ自動車㈱も流動性を高めました。コロナ禍ではトヨタ自動車㈱は勿論、井村屋グループ㈱も高めません。リーマンショックを総括し、高めなくても大丈夫な体制を構築しています。転んでもタダでは起きない逞しさを感じます。

編集後記 井村屋グループ㈱は日本人の誰もが知っている看板商品を持っています。創業した三重県で頑張っています。応援しなくちゃ!さあ、あずきバー買いに行こう! (^^♪ 文責JY

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このコラムを、SPLENDID21NEWS第190号 【2021年9月15日発行】として、A3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。

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