資金繰り

ウエルシアは業界1位に足りうる財務指標か

ドラッグストア売上高ランキング1位、イオン傘下のウエルシアホールディングス株式会社(以下、ウエルシア)を分析しました。お客様のニーズを取り込む為、調剤、食品スーパー、コンビニとの境目がなくし拡大を続けるドラッグストア業界の雄です。

2012~2021年2月期までの10年間の連結財務諸表を分析しました。2015年は6ヵ月決算です。

企業力総合評価はジワリとした改善トレンドですが、その影響は営業効率、流動性にあるようです。

営業効率は青信号領域ですが、天井値に届かず、悪化もあり、不安定さが気になります。

流動性はジワリとした改善トレンドであるものの、赤信号領域から抜け出ません。流動資産が相対的に少ないということです。キャッシュレス化で売上債権も増加しているので、ジワリとした改善はイメージ通りですが、ドラッグストアは多店舗展開の為、棚卸資産を多量に持たざるをえず、万年赤信号領域に違和感があります。売上高ランキングレースを続けるドラッグストア業界ですから、増収必達、店舗数増加の為、出店資金を現金預金や、短期借入金で賄っているのでしょうか。

 

ウエルシアの営業効率の財務指標・財務数値にドリルダウンしてみましょう。2016年以降、成長の先行指標である売上高総利益率が改善トレンドとなっています。強烈な増収もあり、商品仕入に規模の利益が取れている可能性があります。

売上高1兆円に迫る超大規模企業として残念なのは、売上高販売費一般管理費比率の悪化です。増収、売上高総利益率改善させながら、売上高販売費一般管理費比率の改善をやってのける力が期待されます。シェア争いに販売費を惜しむ気はないとの反論もありそうですが、規模が大きくなるとそれなりの管理能力が求められ、評価の一つが売上高販売費一般管理費比率です。そのため、単に他のドラッグチェーンも同じ傾向だから大丈夫と片付けない方が良いのです。

流動性をBSバランスの観点から考察してみましょう。殆ど相似形で規模拡大をしており、大きな黒字で、営業キャッシュを多額に獲得しても、投資に回し、流動比率、固定長期適合率(固定資産÷(固定負債+純資産)×100)共に100%前後と長・短資金繰り改善は志向していません。

まとめ

自社の財務諸表分析が重要であることは、言うまでもありませんが、業界全体の分析を行うと自社がノーマークの視点が抽出されます。自社が業界売上高上位であれば、規模に応じた経営ができているか、他業界に習うことも必要です。

財務諸表分析は、ひたすら冷静に数字で答えを返してくれます。

編集後記 このコラムの解説会は、マツモトキヨシHDとの対比で詳しく解説します。ドラッグストアのナレッジは、多店舗展開を行う企業にも当てはまります。 (^^♪ 文責JY

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このコラムを、SPLENDID21NEWS第189号 【2021年8月15日発行】として、A3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。

SPLENDID21NEWS第189号ウエルシアHD

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同社に興味のある方、財務数値に興味のある方、コロナ禍のおうち時間を有意義に楽しみましょう。
今回はマツモトキヨシHDとの比較分析もします。
ドラッグストア業界のみならず、多店舗展開する会社にも役に立つ内容です。

日時 2021年8月31日(火曜日)19時~

料金 無料

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