増益・減益

財務数値・財務指標で占うコロナ後の資生堂

コロナ禍で女性の顔は半分隠れた半面、アイメイクに気合が入った方の多く見受けられます。株式会社資生堂はこの影響をどれくらい受け、どのように対処しているのでしょうか。今をどうするかも大事ですが、未来を見据えた動きができているのでしょうか。

長期 経営状況を俯瞰 資生堂

2006~2020年12月期までの連結財務諸表15年を診断してみました。(決算期変更の為2015年3月の次は2015年12月)

資生堂2012 15年企業力総合評価

資生堂2012 15年 営業効率

資生堂2012 15年安全性

企業力総合評価はジワリとした悪化トレンドが2015年3月期まで続き、一旦盛り返したものの、悪化トレンドの転じ、2020年12月期はコロナの影響を受け大きく下げました。

営業効率(儲かるかの財務指標の統合)を見ると2016年まで悪化、2017年から力強く天井値近くまで行きましたが、2020年失速しました。

安全性(潰れにくさや長期の資金繰り財務指標の統合)は、青信号領域を多少の上げ下げを行いながら悪化トレンドです。

営業効率を財務分析指標にドリルダウン①

営業効率の親指標を各財務指標にドリルダウンしてみました。

2013年2020年の2回当期純損失が出ています。これらを比べると、2013年は、経常利益(営業・財務を含めた利益)は少なめですがありますから、経常利益から当期純利益(最終的な利益)までに利益を減らすものが大きく当期純損失になったことが読み取れます。利益を減らすものは特別損失、法人税等です。2013年の特別損失は、子会社ベアエッセンシャルの減損処理の影響です。減損損失が巨額であれば、計上した期は利益が大きく減りますが、翌期以降は利益が出ます。減損自体はそれを狙った処理であるからです。

営業効率を財務分析指標にドリルダウン②

下記は、売上高経常利益率と「売上高経常利益率-売上高当期利益率」のグラフです。後者の差が大きいほど特別損失の計上額が大きいと推察されます。2013年2017年は差が大きいですが、翌年、売上高経常利益率は改善しています。狙った効果が数字となって表れています。(減損処理の効果は1年で終わるものではありませんが、効果がなくなったように見えるのは他の理由があると考えられます。)

特別損失の額を見てみると2013年36,320百万円、2017年81,112百万円、2020年28,234百万円で、2020年が一番少なくなっています。2021年の売上高経常利益率はどうなるのでしょうか。

まとめ 赤字には、未来を創るための赤字もあります。今期の赤字を恐れるあまり、未来につけを回すことにないことが大切です。但し、減損対象となった資産を取得したときの資金調達している筈です。有利子負債は減損で一緒に減るわけではなく、利息等のコストは残ってしまいます。

編集後記 誰ですか?「コロナ禍のどさくさにまみれて減損しまくればいいんじゃない!来季はV字回復達成だ。」って言っているあなた!!!     (^^♪文責JY

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SPLENDID21NEWS第186号資生堂

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