資金繰り

大塚家具 VS ニトリ 売上高利益率を決定する理由はキャッシュフロー計算書にある




?今回は?ニトリ(連結)を見ていきましょう。

1972年3月 家具の販売を目的として「似鳥家具卸センター株式会社」として札幌に設立されました。1989年2月シンガポール共和国に現地法人NT?SINGAPORE?PTE?LTD(出資比率100%)設立など海外展開を開始し、同年9月札幌証券取引所に株式を上場、2002年10月東京証券取引所(市場第1部)に株式を上場するなど着実な成長を遂げています。

最近では「お値段以上、ニトリ♪♪」と音楽つきで思い出す方も多いほど、テレビのコマーシャルを見るようになりました。

ニトリ分析

ニトリの営業効率・資本効率は、天井を打っています。生産効率は改善トレンドです。流動性は赤信号領域です。経常利益増加率は4期連続青信号領域で、毎期経常利益が増加しています。安全性は青信号領域ですが、天井値0.8に達しません。

大塚家具と比較してみましょう。

大塚家具分析

 

大塚家具の営業効率・資本効率は、2004年に天井から剥がれ落ち始めました。生産効率は青信号領域を横ばいです。流動性・安全性は、ほぼ天井値をつけています。経常利益増加率は、増加1回・減少3回となっています。

大塚家具は過去の蓄積(流動性・安全性)がニトリに勝っているため総合評価でハイ・スコアですが、

これからの成長力はニトリに軍配が上がります。

営業効率の下位の指標を見ていきましょう。

ニトリ・大塚家具売上高利益率時系列データ

 

売上高総利益率は、2004年からの円安基調の中、悪化を起こしたニトリ(3.48%悪化)と、変わらない大塚家具です。今後迎える円高で両社はともに改善に向かうと考えられます。

販管費率は、もともと、ニトリが4.86%勝っていた上、ニトリは3.74%改善したのに対し、大塚家具は1.86%悪化しています。

その為、売上高営業利益率はニトリ12.01%、大塚家具6.43%と倍近い差異になっています。

大塚家具・ニトリキャッシュフロー計算書比較

キャッシュ・フロー計算書を見てみると、ニトリの積極的な投資が見てとれます。

営業効率を上げるためには、投資活動が必要不可欠であることが如実に表れた結果と言えます。

まとめ 

財務分析は自社の力を表す指標です。しかし、自社のみならず他社事例と見比べると、自社の強み・弱みが如実に表れます。ニトリの状況は、成長する為の投資を怠らなかった結果と言えます。

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